野崎 正蔵 コラム

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「緑十字機不時着を語り継ぐ」
2018年08月19日
緑十字機不時着を語り継ぐ 第1回大会!
(鮫島海岸 駐車場)

ある人は「大東亜戦争」と呼び
ある人は「太平洋戦争」と呼ぶ

あの戦争が終結したのはいつ?

日本では
8月15日を終戦記念日と呼び
アメリカ、イギリス、フランス、カナダ、ロシアでは
9月2日を対日勝戦記念日と呼ぶ

ポツダム宣言受諾後の戦後日本の運命を左右する重要な史実が磐田に残っています。

岡部 英一氏 著「緑十字機 決死の飛行」より(抜粋 参考)

昭和20年8月14日、日本からポツダム宣言受諾の連絡を受けたマッカーサーは、1日も早く降伏文書に調印し、戦争を終わらせようとしました。

それは、ソ連軍が戦争が正式に終わってないことを理由として、8月18日に北海道を占拠しようと、千島列島への攻撃を開始したからです。

この時、ソ連軍が北海道に上陸していたならば、日本は分断統治されるという危機が迫っていたのです。

マッカーサーは直ちに進駐軍を日本本土に送り込み、終戦を確実なものにする必要がありました。

そのために、日本政府に対して滞在するマニラに、日本を代表する降伏軍師使の派遣を命じました。

マッカーサー派遣命令を受けた、日本は急いで二機の一式陸上攻撃機が用意しました。

その飛行機は、誤って攻撃されないように連合国側の指示により、機体は白く塗られ、日の丸が描かれていた所に緑色の十字が描かれたため「緑十字機」と呼ばれました。

8月19日の朝、降伏軍使は木更津飛行場から沖縄県伊江島に向かって飛び立ち、到着後アメリカ軍機でマニラに向かったのです。

マニラの会議では、降伏文書、降伏に関する天皇の布告文、降伏に関する陸海軍総命令一号の三種の書類が渡され、進駐までに日本に与えられた猶予期間は、たった5日であることが告げられました。

この時、日本国内では終戦に反対する海軍の厚木航空隊が徹底交戦を訴え、反乱を起こしていました。

もし、進駐軍に攻撃を加えたら、連合国はだまし討ちとして徹底的な攻撃を再開するであろう。
また、任務の遅れはポツダム宣言受諾の遅延工作と判断される。
ことが予想されました。

一刻も早く東京に戻って、この緊急事態を伝え、進駐軍の受け入れ体制を整えなければ、日本が大変な事態に陥ってしまう。

マッカーサーは緑十字機が伊江島から木更津に戻るにあたって「この二羽の平和の白い鳩を、我々が無事に帰すことにより、この血みどろな太平洋戦争が終わりを告げる。個人的にはいろいろ怨恨もあるだろうが、一指も加えず無事に帰すように」との命令を出しています。

しかし、緑十字機の二番機は故障のため飛行することができず。
8月20日、18:30頃、緑十字機一番機が、軍使を乗せて夜間飛行で木更津に向かいました。

ところが、その一番機もまさかの燃料切れで磐田市の鮫島海岸へ深夜の緊急不時着をすることになるのです。

奇跡の夜間緊急不時着を成功させた須藤議長ですが、日本の絶体絶命的な危機を察し、必死にこう訴えます。

「今夜中に帰らなければ、東京が大変なことになります」

不時着を知った鮫島住民の懸命で迅速な救助活動により、軍使一行は陸軍浜松飛行場にたどり着き、軍使一行はわずか8時間半遅れで東京に戻ることができたのです。

一刻もの猶予もないことを知った海軍は、直ちに厚木航空隊の反乱を鎮圧し、無血で進駐軍先遣隊を受け入れることになりました。

そして、8月28日には進駐軍の先遣隊、8月30日には厚木にマッカーサーが到着しました。

その際に、天皇の玉音放送により、日本軍が武器を置き、無血進駐ができたことにマッカーサーは驚き、戦後の日本に天皇は欠かせない存在であることを知ったといいます。

そして、9月2日、日本の降伏調印式場となったミズーリ号船上で降伏文書が調印され戦争は終わり、ソ連軍は北方四島占領後、北海道への上陸直前で攻撃を停止しました。

これが「緑十字機 決死の飛行」のあらましです。

こうした出来事を多くの方に知って頂きたいと思います。

追伸
「緑十字機 決死の飛行」は
全国の書店(取寄せ)、インターネット(Amazon等)で購入できるそうです。

「緑十字機不時着を語り継ぐ」



Posted by しょうぞう力 at 17:21│Comments(0)
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